北近畿IC乗車券大回り 2021年夏

2021年春 北近畿エリアでICOCA利用可能エリアが拡大しました。

2021年3月13日から山陰本線、園部~城崎温泉、播但線全線のICカード乗車券の利用が開始されました。それに伴い、和田山駅乗り換えでICカードで山陰線と播但線を乗り継ぐことが可能になりました。

ICカードを利用する際は、実際の乗車経路にかかわらず、最短経路の運賃が降車時に請求されることになります。これは、大都市近郊区間内の乗車ルールではなく、「ICカード乗車券取扱約款」のルールに則った規則になります。

第19条 ICOCAを第8条第1項の規定により使用する場合、出場時にICOCAのSFから当該乗車区間の片道普通運賃を減額します。この場合、小児用ICOCAにあっては小児の片道普通旅客運賃を、その他にICOCAにあっては、大人の片道普通旅客運賃を減額します。

2 前項の規定により減額する片道普通旅客運賃の運賃計算経路は、別表に定める実践および二重線ならびに点線の区間を含む範囲において片道普通旅客運賃が最も低廉となる経路とします。ただし、最も低廉となる経路が複数ある場合は、営業キロ(幹線と地方交通線を接続して乗車する経路の場合は運賃計算キロ)が短い経路とします。

西日本旅客鉄道株式会社 「ICカード乗車券取扱約款」引用(第19条)

このように、 「ICカード乗車券取扱約款」 によって、ICカード利用可能エリア内であれば実際の乗車経路にかかわらず、最短経路(最も運賃の安い経路)の運賃が出場時に請求されることが明記されています。JRの旅客営業規則に定められている大都市近郊区間においては、重複しない限り乗車経路は自由に選ぶことができ、途中下車しないのであれば、経路によらず最短経路最も安くなる経路で計算した運賃で乗車することができると定められています。

今回これを実践した行程を次に紹介します。

二条 →(山陰本線)→ 和田山 →(播但線)→ 姫路 →(山陽本線・東海道本線)→ 京都

先述のICカード乗車券取扱規約に則れば、この経路にかかる運賃は、二条→京都間の190円です。

姫路駅には播但線ホームに中間改札があるのですが、他の方の調査によるとICカードの残高が十分にあれば問題なく通過することができ、出場時の請求額には影響しないとのことです。

私がこの大回り乗車を行う前に、事前調査として参考にさせていただいたYouTube動画を掲載させていただきます。

【大回りゆっくり実況】ICOCAが北近畿エリアで使用可能に!なのでICカードで大回りしてみた!【北近畿IC大回り】 - YouTube

2021年3月13日よりICOCAの利用可能範囲が拡大!今回は大都市近郊区間を大きく飛び出し新宮や七尾線、そして北近畿エリアでも一部使用可能に。JR西日本の輸送約款第20条3項…

実際にICカードで大回り乗車を行ったのですが・・・

YouTube動画を掲載させていただいたお二方は、ともに下車駅にてICカードを改札機にタッチして、趣旨のごとく最短運賃が請求されたという検証結果を出しておられます。

ところが私は京都駅にて改札を通る際、あろうことか有人改札の方へ向かってしまったのです。入場から長時間が経過しているため、自動改札機では撥ねられるような気がなんとなくしたためです。

経路を尋ねられて、正直に経路を伝えると、駅員さんはしばらく奥の方へ行ってしまい、どうやら何かを調べられている様子でした。

しばらくすると、乗車経路の実際の距離分の運賃がかかると告げられました。

園部駅より先は大都市近郊区間外になるため、最短経路での運賃は適用されず、全区間の運賃がかかってしまうとの説明を受けました。どうやら、 ICカード乗車券取扱約款第19条における規定は、有人改札での精算時には適用されないのかもしれません。事前の情報収集の段階で、最短距離の運賃のみで出場可能であるという確固たる自信を持っていただけに、腑に落ちないながらも、とりあえず領収書をいただいて改札外へ出ることにしました。

改札外へ出た後、何かの手違いがあったのではないかと考えていたところ、素直に自動改札機を通っていればよかったのではないか?と気づいてしまいました。

モヤモヤを解決すべく、日を改めて再度、同一経路の大回り乗車を行い、こんどは出場時にきちんと自動改札機にタッチして、本当に最短運賃で出場できるのか、検証することを決意しました。

北近畿大回り 乗車記

まずは梅田駅に向かい、そこから阪急京都線に乗車します。

スタートは京都の二条駅なのになぜ阪急の乗り場にいるのかというと、阪急京都線大宮駅から徒歩で二条駅へアクセスするためです。JRで直接二条まで移動してもよかったのですが、なんとなく大回り乗車の行程以外にJRに手をつけたくないと思い、そのような行き方にしました。

阪急大宮駅

阪急大宮駅からJR二条駅方面へは、斜めに伸びる後院通りがあります。そこを10分ほど歩くとあまり迷うことなく二条駅へ到着します。

11:13発、園部行快速に乗車します。

園部11:46発、福知山行に乗り換えます。通常の大回り特例が敷かれている大都市近郊区間はこの駅までです。

福知山では3分の接続にて城崎温泉行に乗り換えます。

和田山駅に到着。播但線へ乗り換え。和田山~寺前の区間は今回の行程で唯一の非電化区間であり、キハ40に乗車することになりまた。

寺前駅からは電化区間であり、対面乗り換えにて103系に乗り換えます。

姫路へは15:58に到着します。

姫路駅ではご存じの通り、播但線ホームから他路線のホームへ移動する際に、中間改札を通る必要があります。

うまく写真の撮影ができておらず恐縮ではございますが、ここでの請求額は0円でした。残額が十分にないと弾かれるとの説があったため、事前に十分な金額をチャージしていました。

山陰本線、播但線とずっと同じルートで乗り通してきたとみられる少年二人組がいました。おそらく北近畿大回りをしている同志なのだと思い、私はこっそり後ろから中間改札を通る様子を観察していました。片方の少年は改札を普通に通過しましたが、もう片方の少年は、一度弾かれていました。その後、有人改札の方へ行き、どうやら事情を話すだけで、改札の通行が認められていました。

姫路駅では構内にえきそばなど食事可能な店舗があります。今回は乗り継ぎ時間の都合で利用しませんでしたが、北近畿大回りの乗客はここで食事をしていくことが多いようです。

16:10発新快速野洲行に乗車。都合のいいことにAシートのある編成でしたので、Aシートに乗車しました。

京都まで1時間半の超快適な移動です。

案の定、先ほどの少年2人もこのAシートに乗車してきました。

大阪駅のイカリで購入していた480円くらいの弁当を車内で食べます。

特急列車と同じ居住性を京都までの約1時間半、たっぷり味わうことができました。

京都駅へは17:46到着。長かった大回り乗車もここで終了です。

今度は有人改札でなはく、自動改札機に手持ちのICOCAをタッチします。

引去額は二条~京都間の190円となりました。検証は成功となりました(*^^)v

まとめ

ICカード利用可能エリア拡大(山陰本線、播但線)に伴う、ICカードによる北近畿乗車券大回り乗車の検証は無事成功し、しっかりと再現性を示すことができました。

新たに判明した注意点ですが、出場時は有人改札には行かず、そのまま自動改札機を通ること。これに尽きます。

先に紹介した「ICカード乗車券取扱約款」を文面通りに解釈すると、大都市近郊区間とは関係なく、ICカード利用可能区間内であれば経路を問わず最短経路で運賃計算が行われるはずですし、実際に自動改札機が処理を行うと、中間改札の履歴にかかわらず、最短経路で請求がかかる仕組みで運用がなされています。しかし、このような極端な大回り乗車は、当然通常の旅客業務の中で想定されているものではなく、今回のように有人改札へ向かい、経路を正直に伝えて係員による手計算に持ち込んだ場合、実際の乗車距離での運賃が請求されてしまうことがあり得るようです。

今回、駅員さんは「ICカード乗車券取扱約款 第19条」を知らなかったためこのような対応になったことは明白ですが、あえて想定されていないようなルールの重箱の隅を突くような利用方法を行ったことによって、想定していなかった決済となったことに対し、理論武装でチャレンジすることは得策ではないと考えました。二度目には、先に紹介した動画に倣って、ルール上問題なないということを再認識の上、自動改札機で問題なく出場・決済を済ませることができました。

大回り乗車そのものは「結果的にやっていいことになってしまった」という認識で変わらないと考えます。約款上は問題ないですが、JR側が推奨しているものではないため、行う際には自己での責任にて ICカード乗車券取扱約款 第19条のルールをしっかり認識しておく必要があります。

そして何より、 出場時は有人改札には行かず、そのまま自動改札機を通ること。 入場からあまりにも時間が経過していると、出場時に弾かれると思いがちで、有人改札に向かうと、JR側がほとんど想定していないようなルールは適応してもらえないと思ったほうがいいです。自動改札機では、ルール通りに運賃計算が行われて、最短経路での運賃精算が問題なく行われることは実証済みです。

以上、北近畿IC乗車券大回りを計画されている方はご参考にしてみてはどうでしょうか。

ここまで読んでくださった方々、ありがとうございました。

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